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7.CCフェニックスのガバナー設定


 キャッスルクリエーションズ Castle CreationsのフェニックスPhoenixアンプのヘリ・ガバナーモードの設定についてまとめてみました。

1.ピニオンの選定

 まず、ローター回転数(ヘッドスピード)を決め、使用するモーターのKV値、バッテリー電圧、メインギア歯数から、使用モーターピニオンの歯数を選定します。以下の計算式を用います。

ローター回転数×メインギア歯数/モーターKV/バッテリー電圧/モーター効率

 たとえばT-Rex450Sをリポ3セル(11.1V)、2800KVのモーターで使用し、ローター回転数2400RPMとしたい場合、モーター効率を80%とすれば、

2400 * 150 / 2800 / 11.1 / 0.8 = 14.48

 ピニオン14Tとなります。効率はだいたい80~85%として計算することが多いようですが、正確にはモーターごとに異なります。またメーカー発表のKV値も必ずしも正確ではないようですので、あくまで目安と考えた方がよいようです。

2.ガスカーブでのチェック

 ピニオンが決まったら、キャッスルリンクを使ってフェニックスアンプをガスカーブモード(Heli: Fixed Endpoints)に設定し、回転数をチェックします(筆者は浮上しないようにヘリのスキッドを板に固定してチェックしています)。

 送信機のピッチカーブを0度の横一直線(通常は50%)にし、スロットルカーブを0-50-100にします。この状態でローターを回転させ、スロットルの出力値80%での回転数を求めます。これがガバナーで設定する回転数となります。

 逆に考えますと、ガバナーで設定したい回転数を0.8で割った値が、上記1で求める回転数となります。

 たとえばハリケーン550でガバナー1600RPMとしたい場合は、1600÷0.8=2000RPMとなるピニオンを選定すればよいことになります。

 ピニオンが大きすぎたり、小さすぎたりしたままガバナーに設定すると、発熱が大きくなる、ピッチを上げたときに回転数を維持できずにパワーダウンしてしまうなどの現象が起きます。

 なお、この80%という値は一般的なもので、使用するモーターや機体、フライトスタイルによっては必ずしも最適値とはなりません。


3.ガバナーモードでスロットルカーブを設定する

 キャッスルリンクを使って、アンプをガバナーモード(アウトランナーの場合はGovernor High)に設定します。そして希望するローター回転数になるように送信機のスロットルカーブ(実際はカーブではなくて横一直線ですが)を調節します。ここで注意しなければならないのは、ガバナーモードでのスロットルカーブの数値は必ずしも80%ではない、ということです。キャッスルクリエーションズによりますと、この値は20〜90%の範囲となり、実際のモーター出力とは比例しないとのことです。

 筆者のハリケーン550の場合、フェニックス60/ZパワーZ20A980KV/ピニオン14T/42T-19T-61T/リポ6セルという構成で、スロットル25%で1600RPMとなりました。なお、キャッスルリンクCastle Link 3.12の計算では24.1%なので、ほぼ適正といえそうです。


関連サイト:

Castle Link- Download
 このページから設定ソフトCastle Linkをダウンロードし、WindowsパソコンとアンプをCastle Link USBアダプタで接続して設定します。

RC-Groups: Governor Mode Myths
 このスレッドの記事#18を参考にしました。

last updated: 2011.12.25



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